毎日のように痛みに悩まされましたが、1週間ほどすると痛みは治まってきました。完全に収まるわけではありませんが、ほとんど気になりません。これならなんとかやっていけそうです。あとからクリニックの先生にも聞いたのですが、痛みがあるのは最初の1週間くらいというのが多いようです。一時はどうなるかと思いましたがこれで一安心です。
装置自体には完全に慣れたとは言えませんが、それでも徐々に装置がある生活にも慣れてきました。食事や歯磨き、そして仕事、話をすること。この4つをなんとかすれば、あとはどうにかなります。痛みがある1週間は外出する気にもなれなかったのですが、痛みがおさまってからは外出するようになりました。まだ固いものはあまり食べていませんが、少しずつ食事もとれるようになりました。
そして2日目。更に痛みが増してきました。ジンジンという痛みが定期的にくるのですが、その途中にズキン!という大きな痛みがやってきます。これには参りました。こんな状態が1年半も続くのかと思うと憂鬱で仕方ありません。この日も食事をあまりとるきになりませんでした。食欲がないのもあるのですが、噛むとすごく痛いのです。だからヨーグルトとかスープを流し込むしかありませんでした。
そして夜。今日は眠れそうにないなあ、と思っていました。かなりの痛みです。実は矯正装置をつける際に、スタッフの方から「はじめのうちは痛むことがあります。どうしても我慢できないようでしたら電話をください」と言われていました。しかし我慢できないほどではありませんでした。そうはいっても寝付けません。寝ようとすると、ジンジンとした痛みがやってきます。何かをしているときならまだ良いのですが、眠る時だけはどうしても気になり結局この日も朝方まで寝付けませんでした。
そして翌朝。目が覚めると歯が痛い!ジンジンという痛みがひどくなっています。それでも仕事があるので、会社へ行かなければなりません。朝食もあまりとるきにならず、ヨーグルトで済ませました。歯磨きがまた面倒です。装置があるのでなかなかうまく磨くことができません。装置のほかにゴムをつけているのですが、これがまた厄介。うまく口が開けません。ときどきブチッ!と切れてしまいます。食事中と歯磨きのときだけは取り外すことができます。
通勤電車のなかでもジンジンという痛みはとまりません。憂鬱な気持ちで会社へ向かいました。私の仕事は事務職です。それほど人と話すことはありませんので、その点は恵まれていました。それでも挨拶や、仕事上のことで多少は話をしなければなりません。挨拶をしようと思ってもうまく話すことができません。ゴムが上下の歯にあるので、口がうまく開かないし、装置が口の中であるので発音もままなりません。
矯正装置は無事に装着できました。口の中の違和感がすごいです。無理もありません。20年以上その状態できたのに、突然口の中に矯正装置がつくわけですから。特に舌が装置にあたってしまいザラザラします。この状態が続くと思うと憂鬱ですが、この時点では痛みはありませんでした。食事をする気にもなれず、スープのようなものを流し込みました。ただ憂鬱な気分と共に、ついに矯正治療が始まったんだという実感が湧き一歩目標に近づいたような充実感もありました。
そして夜になり寝ようとしました。でもなかなか寝付けません。少しずつ痛みもやってきました。ジンジンとする痛みです。まるで心臓の鼓動のように一定規則で痛みがやってきます。ただ、我慢できないほどではありません。痛みよりも違和感のほうが上回っていました。結局その日は3時頃まで寝ることができませんでした。
ここでは矯正装置について説明したいと思います。矯正歯科によって器具の種類は違うと思うのですが、私が通っていたところの装置を紹介したいと思います。まず歯のひとつひとつにボタンのようなものがついています。これは透明色です。そのボタンの真ん中が空洞になっており、針金が通ってすべての歯を移動させています。針金は上の歯と下の歯2本です。
さらにボタンの他にフックのようなものが上の歯に2か所。下の歯に2か所ついています。ここに輪ゴムをかけます。輪ゴムは上の歯のフックにかけ、更には下の歯のフックにかけます。上の歯と下の歯をゴムで結ぶようなイメージです。針金に関しては銀色でしたが、それ以外は透明でできており、それほど目立つものではありませんでした。もちろん、笑ったりしたときは装置が見えますが、普通に話しているぶんにはそれほど目立つものではなかったと思います。